二つの焦点 2018 2 24

 日本からみれば、
核兵器とミサイルの開発を続ける北朝鮮が、
「頭痛の種」になっているでしょうが、
アメリカから見れば、北朝鮮だけでなく、
中東も「頭痛の種」になっています。
 北朝鮮問題を契機とした「世界大戦」の可能性よりも、
中東の「世界大戦」の可能性の方が高いと言えます。
それほど中東の危機は沸騰状態にあると言えるでしょう。
 北朝鮮問題は、「秩序ある危機」が、
ひたすら高まっているに対して、
中東は、「秩序なき危機」が、ひたすら拡大しています。
 さらに、こうした混乱に乗じて、
中国が覇権の拡大を狙っているという状態です。
 こうしてみると、アメリカとしては、
まず注目しなければならないのは、中東であり、
次に、中国の動向となります。
 北朝鮮問題は、地球儀で見れば、局地的な問題なので、
日本が頑張ってほしい、
つまり、日本も核兵器を開発すれば、
東アジアは、核兵器による均衡になり、
核兵器による平和が達成される。
つまり、東アジアは「動」の状態から「静」の状態になると考えても、
不思議はありません。
 これで、アメリカは、中東問題や中国問題に集中できるうえに、
アメリカ経済という国内問題にも集中できるメリットがあります。
 さて、イスラエルは、「座して死ぬ」ようなことはありません。
イランもトルコも、同じ決意です。
 中東において、「がれきの山」は、自然な状態です。
太古の昔から、中東は、相手の首都を破壊して、更地にして、
その上に、自分たちの首都を築いてきた歴史があります。
 そういうわけで、自然と「標高」は高くなり、
地下を掘れば、驚異的な世界遺産が発見できるでしょう。
 「すべての敵対者を追い払うな。
むしろ二、三人は残しておけ。
そうすれば、すべての敵から解放されたあとでも、
内輪争いを始めないですむ。」(プルタルコス)

二人のルーズヴェルト 2014 8 10

江崎道朗氏の著書から、興味深いところを紹介しましょう。

 アメリカは、この100年、二つの対日政策で揺れてきた。
一つは、「大陸国家(ロシアや中国)の膨張政策の防波堤として、
日本を活用すべきだ」というものだ。
 日露戦争の時、セオドア・ルーズヴェルト大統領が、
この「ストロング・ジャパン(強い日本)」政策を採用した。
 もう一つは、「強い日本は、アジアの脅威であるばかりでなく、
アメリカの権益を損なう存在だ」というもので、
日中戦争の時、フランクリン・ルーズヴェルト大統領が、
この「ウィーク・ジャパン(弱い日本)」政策を採用した。
(引用、以上)




































































































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